近年、工場のスペースの効率化のために制御盤の小型化が進んでおります。そのような需要を受けて、制御盤の小型化を進める様々な機器の需要が増しております。
今回は、制御盤の小型化や、配線作業の効率化など様々なメリットを有するフェルール端子についてご紹介をさせて頂きます。
フェルール端子は、ワイヤーやケーブルを固定するための金属製の部品です。一般的には管状の形状をしており、ワイヤーやケーブルを通して取り付けることができます。一般的に棒端子と呼ばれることも多い端子です。
フェルール端子は、ワイヤーやケーブルの断線を防ぐだけでなく、しっかりと固定することによって信頼性の高い接続を提供します。制御盤内の配線など、さまざまな機器や配線システムで使用され、信号伝送や電力供給において重要な役割を果たしています。フェルール端子は、使いやすく信頼性の高い接続を実現するため、非常に便利です。
❶配線作業の効率化
フェルール端子(棒端子)対応の端子台に差し込むだけで配線作業が可能です。
丸端子やY端子のネジ接続と比較すると大幅な配線作業の効率化を実現します。
❷機器の取付面積の省スペース化
フェルール端子は端子自体の断面積が小さいため、端子台の小スペース化が可能です。
これにより、機器のサイズを小さくすることができ、取り付け面積も削減されます。
❸高い配線強度の維持
丸端子やY端子はネジ接続のため、定期的に増し締めをしなければ配線が外れてしまいます。
フェルール端子(棒端子)は、専用のプッシュイン端子に配線すれば、ネジのゆるみを心配する必要がなく、保守・メンテナンスが非常に楽です。
当社においても、制御盤の配線で2SQ以下の箇所はほとんどがネジ用端子からフェルール端子に置き換わってきております。
フェルール端子(棒端子)を数年使っていて感じる事としては、ネジ端子とは違った箇所での配線での不適合が発生するリスクがあるということです。
❶端子台から抜けない
フェルール端子では圧着していなくても端子台に刺すことができてしまうため、。芯線の剥きしろが長くても端子台に差し込みができてしまい、端子台から抜けなくなってしまうリスクがございます。
❷芯線が見える
電線種によってはフェルール端子のカラーに被覆が入りにくく、カラーから芯線が見えてしまうリスクがございます。
❸不十分な差し込みによる接続不良
端子台に刺さっている様に見えるが、刺さりきっていなく引っ張ると抜けてしまうリスクがございます。
差し込む相手によっては端子部の長さが決まっていて、カットをしないとカラーの部分が浮いてしまうリスクがございます。
❹径違いによる抜け落ち
電線と端子の径が違うと、締付がしっかりと行われずに配線後に電線が抜け落ちてしまうリスクがございます。
非常に便利なフェルール端子(棒端子)ですが、上記のような注意点がございます。
メリットばかりが目立つフェルール端子(棒端子)ですが、注意点をしっかりと抑えて、ご活用頂くことが重要です。
当社であればフェルール端子を活用した制御盤の豊富な製作実績がございますので、トラブルを未然に防ぐ配線作業が可能です。
フェルール端子を活用した制御盤の製作、制御盤の小型化や保守メンテナンス性の向上など、制御盤にまつわる様々なお困りごとをお抱えのお客様がおられましたらぜひ当社にお声かけください!