生産工場にAGVが導入されてから30年ほどが経過しておりますが、搬送の自動化を行う機器の導入が様々な現場で進んでおります。従来から活用されているAGVと、近年導入が進んでいるAMRの違いについて、メリット・デメリットをご説明しながらご紹介させていただきます。
AGVとは「Automatic Guided Vehicle」の略で、つまり「自動的」に「ガイド」に従って走行する「車」を示します。AGVは磁気テープや磁気棒、光反射テープなどを用いて固定された軌道上をプログラミングされたパターンで走行します。
AMRとは「Autonomous Mobile Robot」の略を言い、「自律的」に「移動」する「ロボット」を意味します。AGVとは違い、ガイドされた軌道上ではなく、AMR自体が走行ルートや速度、停止制御などを自律的に判断し走行します。
AGVでは誘導路の施工、走行ルートのプログラムミング、交差点や待ち合わせ制御の作り込みが必要になるのに対し、AMRでは自律的に走行するため、誘導路の施工は必要無く、目的地さえ指示すれば、最適なルートを通り、複数台の運用でも交差点や待ち合わせ制御をAMR自身が行うのが大きな特徴です。
AMRはその単価がAGVに比べて高価ですが、誘導路の施工や運用環境に合わせたセットアップが必要になるAGVに対して、AMRは走行地図のマッピング機能などのセットアップが直感的なUIで操作ができるものが多く、導入後のレイアウト変更も容易にできるため、最近では導入が進んできております。
【メリット】
・低価格
性能にもよりますが、比較的安価に購入することが可能です。 メーカーによっては、駆動部のみ販売し、お客様で台車と組み合わせて製品もございます。
【デメリット】
・コース変更やレイアウト変更を実施しづらい
上記の説明にもある通り、磁気テープや磁気棒、光反射テープなどを用いて作成された 固定ルート上を走行するため、コース変更やレイアウト変更などを実施しづらい。
【メリット】
・コース変更やレイアウト変更を実施しやすい
上記の説明にもある通り、走行経路を自己で生成し走行するため、急な製品変更、レイアウト変更等に対応が可能。
【デメリット】
・高価格
AMR本体に、様々なセンサーや経路を判断する機器を搭載していため AGVに比べて本体価格が高くなります。
当社であれば、AGV・AMRシステムの導入実績が多数ございますので、お客様に最適なシステムのご提案が可能です。搬送の自動化でお困りごとをお抱えのお客様がおられましたら、ぜひ当社にお声かけください。