昨今、ファミリーレストランや様々な場所で「AGV」や「AMR」といった搬送の自動化を行う機器の導入が進んでおります。付加価値を生まない「搬送」作業の自動化において、重量物搬送のハードルが高く自動化が進んでおりません。そんな重量物の搬送自動化を実現する機器として、AGF(無人搬送フォークリフト)をご紹介させていただきます。
AGFとは「Automated Guided Forklift」の略で、コンピュータ制御により無人で搬送するフォークリフトのことを言います。その歴史は古く、1980年台に開発され、現在では多くの倉庫や工場で使用されております。
AGFの誘導方式にも歴史があり、第一世代と呼ばれる電磁誘導方式や磁気誘導方式から始まり、第二世代では床や天井に描かれた二次元コード(QRコード)を読取って自己位置を把握する画像認識方式、第三世代では建屋内の壁や柱に反射板を取り付け、レーザーの反射を用いて自己位置推定を行い自律走行するレーザー誘導式(反射板誘導式)となり、最近ではSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)誘導方式と呼ばれる、カメラやレーザーセンサーなどの外界センサーとエンコーダーやジャイロスコープといった内界センサーを併用することで自己位置推定を行うAGVがトレンドとなっております。
先日の3年ぶりに開催された国際総合物流展では、大手フォークリフトメーカーがこのSLAM式AGVを積極的に行っており、また海外メーカーやロボットベンチャーによる無人フォークリフトの展示が目立っておりました。
コロナ禍におけるEC市場の需要拡大により、首都圏をはじめ、大型物流倉庫の建設ラッシュが進んでいることに反して、物流業界では人手不足が叫ばれております。今後さまざまなニーズに対応するAGFの導入が加速することになるでしょう。
当社でも、AGFを活用した自動化システムの導入実績もございます。ご興味のあるお客様がおられましたら、ぜひ当社にお声かけください