システム開発者の旬なつぶやき

2022.08.09
FA・制御 その他

CAN通信

ビッグデータの活用など、ネットワーク技術の発達により情報の活用が大きく変わりつつあります。様々な機器同士を接続し情報を送受信するために「プロトコル」と言われる通信の決まり事があることはご存知でしょうか。このプロトコルに沿った接続を行うことで、異なるメーカーのソフトウエアやハードウエア同士でも、正しく通信することが可能になります。今回は、シリアル通信プロトコルの1種である「CAN通信」についてご紹介させていただきます。

CAN通信とは「Controller Area Network」の略称で、もともとはドイツのBosch社が開発したシリアル通信プロトコルです。自動車向けに開発された通信プロトコルであるため、現在ではほぼすべての自動車に採用されており、車載機器の通信はこのCAN通信を使用しております。シリアル接続なので1本もしくは2本の信号線でデバイス同士を接続し。通信を行います。通常のCAN通信であれば多くても2本の通信線で接続が完了するため、他の通信方式に比べて大幅に配線を減らすことができます。その結果、コストダウンを実現し、重量を抑えることも可能です。

自動車に搭載される電子制御ユニットである「ECU」間の通信は、少ない配線で高速かつ確実な通信を実現することが求められます。このCAN通信を利用することで、自動車内の様々な通信が可能となります。故障診断を行えば、故障個所の特定なども対応することが可能となります。また、現在は車載機器の生産段階においても、このCAN通信を利用して、キャリブレーションや耐久試験を行う場合が多くあります。

東亜エレクトロニクス株式会社ではこれまでECUとの通信ログを取得するアプリケーションや、CAN通信を利用して耐久試験を行う検査装置も開発してきました。お客様のお困りごとに寄り添った実績を多数保有する当社であれば、生産工程や検査工程など様々な工程でCAN通信の活用が可能です。また、治具や検査装置一式での対応も可能ですので、CAN通信の活用を検討されているお客様は、一度ご相談頂ければ幸いです。

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