制御盤の中でも量産盤（標準盤）を製作する際に意識しておくことは、量産時に如何に部材（標準部品・加工品）・加工（検査を含め）コスト・輸送コストまでを加味して、コストを抑えることができるかという点です。量産盤は時折カスタマイズが発生するにしても、大部分は同じ仕様になります。その同じ制御盤の製作する一連の部材調達・加工組立検査・梱包出荷をどうすればスムーズにできるかが、技術者の腕の見せ所といえるでしょう。
量産品ですから、機器配置を同一ということは当然ですが、その加工品質にバラツキが発生しない構造にすることが重要です。例えば、設計段階での機器取付穴の図面を作成し、筐体製作時に機械にて穴をあけると穴位置の精度がよくなるので機器配置の詳細位置もわかるようになります。配線における工夫では、ワイヤーハーネス化することにより電線の長さが固定されるので配線ルートも同じで製作することが容易になります。作業時の工夫としては、作業者の熟練度に左右されないように、作業図面に文字だけでなく写真を活用すると以前に製作した盤を確認することができ製作をやり易くなります。
このように量産盤は、一品モノの盤と比べると設計段階の工夫によって長期間にわたってコストに影響を及ぼすことになります。自社だけでなく一度専門家に相談となった場合には、お気軽に東亜電機カンパニーにご相談下さい。
