制御盤 制作の作業内容は図面に従って、金属筐体にDINレールや配線ダクトの取付、制御機器や電気機器の取付、それら機器に各種電線の配線作業になります。DINレールや配線ダクトと金属筐体との固定や、機器と配線の固定方法として、様々な種類の締結部品:ネジを使用します。取り付けられるPLCやリレー、インバーターやサーボアンプ、トランスやパワーサプライ等、制御盤に固定された機器は、リプレイスの際を除き、よほどのことがない限り取り外されることはありません。そのため、固定のためのネジは、ゆるみ止めを目的として、スプリングワッシャー、ワッシャーを使用することが一般的です。
制御盤内に使用するネジは、盤サイズにもよりますが、非常に多くのネジを使用するため、スプリングワッシャー、ワッシャーが一緒に組み込まれているセムスネジ(座金組み込みネジ)を採用すれば、スプリングワッシャーとワッシャーが外れなくなり、作業効率があがります。しかし、セムスネジは構造としてスプリングワッシャーとワッシャーが組み込まれている箇所には、ネジ山が存在していない為、配線をするときに使ってしまうとネジ山がない箇所で固定されてしまう場合があり、締りきらずに緩んでいる状態と同じになってしまう可能性が存在します。
機械の稼働中は常に通電している制御盤内で、ネジが緩むと熱を持ち、最悪の場合にそこから発火するケースもありますので、作業効率と安全性を考慮し、ネジを使う目的を十分に顧慮することが必要です。